□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
コンサルタントの事務所を経営
02年、社会人入試制度で横浜国立大学経営学部入学
06年 横浜国立大学卒業
現在聴講生として同経営学部の講義に参加
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
-去年まで大学生をなさっていたそうですが、どういう経緯で大学に通おうと思ったのですか?
交通事故に合って大怪我して、本当に社会復帰できるかわからなくて、ずっと自分の人生について見つめ直していました。いつ死ぬか分からないからやれることはやりたいなと。それで自分の人生を思い返してみたら、やっぱり勉強したいなって。どうせ勉強するんだったら仕事に関係のある経営学部が良い。それで近くに国大があって、社会人入試制度っていうものがあったから受けてみようかなって思って。
どうして大学に行きたいなって考えたかっていうと、高校生の時に両親をなくしたのね。それで経済的に大学に行くのをあきらめたのね。家の事情で大学をあきらめる事はすごくくやしいことだった。本当に悔しくて当時は毎晩泣いてたんだ。でも人それぞれだから、自分は大学に行かないで頑張ろうってそういう風に心に決めたんだけど、事故に合って、やっぱり自分の心に素直になろうと。
-失礼な話かも知れませんが、田中さんの年だとやりたいことに踏み出すのにすごく勇気がいると思うんですが。
世間体とか周りにどう思われるかっていうよりは、後悔しないようにって。周りの視線を気にしてたって、周りの人たちが自分の人生に責任取ってくれるわけじゃないから。自分の気持ちを大切に。
-大学ではどんなことが得られましたか?
若い学生さんと交流をもつことで、いろんな意味で刺激になった。良いことも悪いことも含めてね。楽しかったし。あと、普段から勉強しないと仕事にならないんだけど、自分ひとりで勉強するとどうしても偏っちゃうんだよね。教養科目とか、ある種強制的に取らされる科目ってあるじゃん。そういうのを通じて、「こういったことにも興味あるな」とか自分の頭の中を整理するきっかけになったね。
実際仕事にすごく役に立ったよね。例えば、今聴講生として谷地先生の授業取らせてもらってるんだけど。あと潜って心理関係の授業取ってたりしたんだけど。自分の仕事にもろに響いてきて、お金稼げるんだよ、実際問題。
おれは自分で事務所持ってて、毎月大きなお金を経費としてかけてるんだけど、週に1日でも学校来てたらその分お金稼げなくて一見マイナスなんだよね。でも長い目で見たときに、プラスになると思う。
-その視点はやはり僕たちと社会人を経験された田中さんでは違いますね。僕たちはその場その場で適当な勉強しかできない。
逆にそういった学生を見てどう思いますか?
いや、うらやましいと思うよ。やっぱり自分が出来なかったからね。それだけだよ。もし流されて適当に勉強してるんだったら、もったいないから後悔しないようにやって欲しいとは思うけどね。
そういう経験したことない人が多いからやむをえないんだけど、いつ死ぬかわからないっていうのを実感してるから。経験しなきゃわからない。おれだってそうだったもん。
-たくさん本を読まれているイメージがあるのですが。
本は読むね。毎月10万以上本に使ってるし。自営で仕事してるから、勉強して勉強して勉強しまくらないと、生活できないんだよね。サラリーマンだとなんとなく過ごしたとしても毎月給料は入ってくる。でもおれは「こいつと仕事できない」ってお客さんに判断されたら、給料が入ってこないだけじゃなくて、経費だけが出て行くんだよね。勉強しないと仕事が成り立たないんだよ。逆に勉強してるから今のところはお客さんからも信頼されて仕事ももらえてるけど。
大学に入ったのもその一環っていうこともあるよね。本を読むことと授業に出て、先生やみんなとコミュニケーションをとるのは違うから。それぞれ良い面があるから色々なチャネルが必要なんだよね。
-そういう「常に勉強していなければならない」リスキーな仕事を続けられているのはどうしてですか?
やっぱり自由だよね。勉強するしないも実際は自由だし。どの仕事するかしないかも自由だし。実はおれ、サラリーマンだったこともあるんだよね。サラリーマンだと嫌な取引先と付き合って、ストレスがたまることもあるし。「勉強しなければならない」というプレッシャーは感じるけど、それ以上に自由さだとかやりがいだとかがはるかに大きいから。
-話は変りまして、趣味みたいなものはありますか?
旅行はよく行くよね。1年に2、3回。それなんかも平日に行けるんだよね、自由だから。ベトナムが好きで何回か行きました。
元々日本って国あんまり好きじゃなかったんだよね、本音と建前があったり。でもアメリカとかベトナムに行って、日本にも良い面がいっぱいあるって気づいて、日本が好きになった。
あとはやっぱり本だね。仕事の本読むのがすごく楽しくて。
-最後に学生にメッセージを。
後悔のないよう、全力で学生生活を送ってください!
-ありがとうございました!